ワン(オフ)ルームは、現代の「一点もの」プロダクトの提案である。パーソナル・ファブリケーション時代の到来に合わせ、大量生産品では欠陥とされるような要素をその製品のもつ一回性ととらえ直し、積極的にデザインに取り込んでいく。
ONE(OFF)SHADE
3Dプリンターでサポート(支持材)をともにプリントしないと溶けたプラスチックの糸が垂れてしまう性質を利用し、予測不可能なパターンを得るランプシェード。
ONE(OFF)CURTAIN
レーザーカッターでナイロン生地を細かく切り抜いたカーテン。加工の際に生地にしわをつけて置いたり、レーザーの焦点距離から遠ざけたりすることで、シンプルなドット柄にオリジナルの歪みをもたせることができる。
ONE(OFF)WALL
合板という工業製品の持つノイズである「節目」に着目した、新たな内装材の提案。合板の表面を撮影し、節目の位置を取り込む。Grasshopperプログラムを用いて節目の位置を必ずカバーするようにランダムに円形の穴を配置し、ShopBotで切り抜いていく。合板のスムーズな面だけが残り、点在する穴は新たなDIYのきっかけになっていく。
credit
design: Yasutaka Yoshimura Lab. (Yusuke Ejiri, Kazuma Dogin)
designed for the project "ARCH-ABLE".